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2011年6月11日 (土)

良寛詩

独り高堂の上に坐して、鬱陶として心康き無し、馬を馳せて遠く行き過ぎ、高きに上ってか(暇の日なしにしんにゅう)荒を望む。
独り高堂に坐してどうにもこうにもというお粗末、ないものが見りゃ一目瞭然、だれかそんな偉僧を見たんでしょう、鬱陶しい心のうちです、心は一つ きりだのに、心が心を取り扱う不可能事です、そりゃどうもこうもならんです、いわく馬を馳せて遠くに行き、木に登ってあっちこっちをのぞむ、まさに人々そ ういうこったです、ただいたずらに精神を費やす。
回ひょう(大に火火に風)地を動かして起こり、白日忽ちに西に傾く、長江白波を涌かせ、こう(日に広)野渺として彊りなし。
回ひょう竜巻が地を動かして起こり、お日さまは急に西に傾く、長江白波を絶て荒野がぎりなし、妄想あっはっはまったくかくの如し、まあさ。
玄猿ちゅう(イに寿)侶に嘯き、哀鴻南に向って翔ける、百憂眉端にあつ(てへんに覧)まり、万感中腸に結ぼる。
真っ黒い猿が仲間を呼んでうそぶき、わめき叫んで雁が南に飛ぶ、百憂い眉にあつまり、万感断腸の思い、どうですか坐ってそんなことありますか、 多々あるという人これを救って下さい、すなわち全世界を救うんです、自分を押さえ込んで禅はこうあらねばならぬというふうに坐れば、かえってまったくの自 救不了。
帰らんと欲して故路を失す、歳暮何の成す所ぞ。坐ってもなんにもならないです、かっこうつける坐禅、人に見せる坐禅しかない坊主ども、沢木興道禅これです、はーい一目瞭然いえさまったく苦るしかろうがさ。

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