良寛詩
孟冬是れ十月、夙に起きて翆しん(山のしたに今)を下る、奔木ことごと(感の心なし)くさい(てへんに崔)残し、渓潤げき(門に莫)として音無し。
孟冬初冬ですか、冬になって山を下りて行くと、雑木が折れしだえ、水枯れの谷間にまったく音がしない。音楽や絵画の秀逸と同じように詩を作る、これは生き生きとして面白いんです、伝統の成句を踏まえて発明する、ただもうやみくも勝手放題の現代詩、俳句や歌のでたらめとは違うんです。
首を回らして南山を望めば、松柏正に森森たり、此の揺落の時に方って、独り歳寒の心を保つ。ああ(口に差)吾れ胡為する者ぞ、之に対して一に長吟するのみ。
こうべを回らして南山を見れば、松杉ですか常緑樹がしんしん、落ち葉のゆれおちるときです、たった一人歳寒の心を保つ、ただもう年の暮れですか、いったいおれはなんなんだい、一言もなしああと長吟です、あっはっは正直真正面。


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