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2009年12月10日 (木)

良寛詩

我れ京洛を発してより、指を倒す十二支、日として雨の零らざるなし、之を如何ぞ思ひ無けん。
京の町を出てから十二日間ですか、一日として雨の降らない日はなかった、これにどうして思い到らなかったのかというのです、托鉢行なんといったって雨が難物です。
鴻雁つばさ(支に羽)当に重かるべし、桃花の紅転たた垂る、舟子暁に渡を失ひ、行人暮れに岐に迷ふ。
鴨も雁がねもつばさ重ったるう、桃の花はせっかく咲いたのに垂れっぱなし、渡し守はあかつきに舟をわたしそくね、客はた夕暮れに路に迷う、対句を使うあさにらしくですか、面白いです。
我が行殊に未だ半らならず、領(うなじ)を引いて一たび眉を顰む、且つ去年の秋の如く、一風三日吹く。
まだ半分も行かぬ、首を引いて眉をひそめる、去年の秋を思い出した、風が吹いたら三日も止まなかったが。
路辺には喬木を抜き、雲中茅茨を揚ぐ、米価之が為に貴く、今春亦斯くの如し。
道っぱたに木が根扱ぎになって、空には茅葺のかやが吹っ飛ぶ、こんなふうで米の値段が高くなった、この春また同じようなふうでもって。

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