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2009年11月24日 (火)

良寛詩

故園ちゅう(躊の足ではなく田)昔に非ず、朝夜変遷多し、人に逢ふて朋侶を問へば、手を挙げて高原を指す。
故園は故郷ちゅう昔はむかし、世は移り事変わるわけです、これは今の世のほうがもっと激しいんですか、故郷といったって思い出のひとかけらもないそんな風景です、故郷喪失、むかしの川がない、命のないような淋しさ空白ですか、人に出会いだれかれを問えば、高原墓のある高台を指差す。たといなんにもなくっても木の葉一枚雲の流れるさえ故郷です、心無心にして、そこなわれることなし、無心とは心の無いことです、ないもの失われず、たった今さえこれ。
鳴咽して言ふ能はず、良久して涙漣漣たり、昔は同門の友たり、今は苔下の泉となる。
すなわちこういうことがある、死に別れ生き別れするんですか、わしのようなどうしようもない親不孝はた迷惑は、苦いというより折れ釘のように心身を穿つ、菩提を弔うとはどういうことか、生まれ変わり死に変わりを願うんですか、いいや仏まっさらです、たといどうなとこれっから先も傷つかぬのです、するとだれかれ親腹から蓮の葉っぱの露の玉のように。

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